※内容は個人の感想で紹介した本の購入や読書をお勧めしているわけではありません。
概要
1998年、日産自動車から急成長企業の日本電産にスカウト移籍した著者・川勝宣昭さん。
カリスマ経営者・永守重信から叩き込まれた徹底化とスピードとはいったどのようなものだったのか?
企業内で悩める管理職、問題解決するリーダーのための具体的行動が書かれた永久保存版の一冊。
データ
タイトル | 日本電産永守重信 社長からのファクス42枚 |
著者 | 川勝宣昭 |
価格 | 1,728円 |
初版 | 2016年11月 |
通販 | Amazon、楽天 他 |
お勧め年齢 | 25歳~ |
もくじ
- 第1章 会社を変えよ!それがスタートだ
- 第2章 “スピード”こそ最大の武器
- 第3章 徹底する会社は、気持ちがよいものだ
- 第4章 困難から逃げるな、逃げると解決策も逃げていく
- 第5章 営業を機関車にせよ
- 第6章 ダントツのコストダウン
- 第7章 リーダーで会社は9割が決まる
レビューについて
ほとんどが高評価です。
分かりやすくて読みやすい、明日から実践できるというような意見が多くみられました。
永守さん自身が書かれたものではなく、実際に指示を受けて実践した人が永守さんの意図や考え方をくみ取って書かれているのが高評価のようです。
中には思っていた内容とはほど遠かったという意見もありましたが、全員に完璧にというのは無理ですよね。
感想
日本電産のカリスマ経営者・永守重信さんの直々の指導を受けて、グループ会社となった赤字企業の再建を託され続けた著者の川勝さん。
毎日のように届けられる永守社長直筆のファクスを紹介して、実体験をもとに経営の本質、仕事の本質、部下の育て方、営業成績の上げ方などが分かりやすく紹介されています。
メールがすでにあった時代にあえて直筆のファックスにするあたりも社員のモチベーションに影響を与えているのかもしれませんね。
すでに別の本や雑誌、テレビなどでも紹介されている、俗に言う「永守語録」も川勝さんが実践したときに感じたこと、それを通じて実際に起こった出来事を通して解説されています。
永守語録はいろいろと言われることもありますが、前後の文脈や状況を知れば納得のいくものばかりです。
ファックス42枚のタイトルは次のとおりです。
- 1番以外は、皆ビリや
- 1番にならなければ本当の経営はできない
- 1番になれば取引先の態度も変わる
- 能力差5倍、意識差100倍
- 意識改革を徹底せよ。それが企業カルチャーになるまで
- 自慢話が飛び交う会議にせよ
- 当たり前のことを当たり前にやれる会社にせよ
- 時間は万人に平等に与えられている条件。これをどう使うかで、勝負が決まる
- QCDは当たり前、QCDSSSでダントツにせよ
- 「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」
- 黒字化・再建は、1年以内に達成せよ
- 私と「経営感性」を同期化せよ
- 見積もりは24時間以内に出させよ
- 結果報告は◯△?だけでいい
- 仕事、同じやるなら本腰入れてやってごらん
- 脇は甘くないか。経営者は結果だということを忘れるな
- 経営者たる者、コストの原単位を頭に叩き込め
- 明日から伝票を見よ
- 困難は解決策を連れてやってくる
- 8月を黒字にせよ
- 君を経営者として採用したのは、逃げないと思ったからだ
- 2割の社員の支持があれば、改革は成功する
- 訪問件数は月100件にせよ
- 営業が動いている間は、工場・開発は帰るな
- 市場価格は神の声
- トップ企業をお客様にせよ
- 営業が機関車になって引っ張り、工場・開発は営業を支援する。そういう会社づくりをやれ
- 経費削減目標:売上高1億円あたり500万円以下
- 購買コストは5段階ネゴ交渉方式で下げよ
- 間接部門は多能工化して、コストの壁を破れ
- 損益は1週間ごと管理で未達を根絶せよ
- 築城3年、落城3日。品質不良が会社を食い潰す
- 君は経営者か、経営管理者か
- 君に求心力が働いているか
- 経営者とその社員の士気の高さこそが、企業にとって最大の財産。不安なときこそ、それを思い出した方がいい
- リーダーの要諦は、人がどうなびくかだ
- 「マンネリ・油断・驕り・妥協・怠慢・諦め」が会社をおかしくする
- 温情と冷酷のバランス経営をやれ
- 叱る、褒めるのバランス・マネジメントが大事だ
- 会社を変えたかったら、自分の1番近いところから変えよ
- 1週間練習しないと聴衆に分かり、3日練習しないと同僚に分かり、1日練習しないと自分に分かる
- 花の咲かない冬の日は、下へ下へと根をのばせ
※すべてが永守さんの言葉ではなく、他の方の名言を引用されているところもありますね。
自分の置かれている状況や立場などによって捉え方は異なると思います。
もともと僕は同じ本を繰り返し読むことも多いのですが、何か引っかかったり、立ち止まりそうになった時に読み返してヒントをもらいたいと思える一冊でした。
こんな人が読むといいのかも
- 問題解決の仕方に悩んでる
- 経営状況や社員の意識を変えたい
- 企業内で埋もれているが、何とかしたい
- 新しい何かをしたくて意欲はあるけど、方法が分からない
- 永守さんもしくは川勝さんのファン